Re: 撮影高度 ( No.1 ) |
- 日時: 2003/05/26 11:07
- 名前: 研究会会誌より<
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- 参照: http://maishaken.sakura.ne.jp/
- 撮影高度が高ければ撮影範囲、写る面積は狭くなる。これも、もちろん撮影目的に応じて撮影高度を選択するのであるが、基本的には遺構のプランを重要視する時には高高度で撮影する。状況の説明が主眼の時には低高度で撮影する。例えば、 遺物が多量に出土しているように見せたいという時には、望遠系のレンズでやや離れて低いアングルで撮影する。竪穴住居跡1軒ごとの撮影ではプランも表現したい。壁面の残存状況とその深さも表現したいといった、欲張った事態では選択は難しい。撮影対象となる遺構周辺の清掃が間に合わないといった時には撮影高度を高くすると、写る面積が狭くなるので「ごまかす」こともできよう。反対に撮影範囲、面積が狭いということは周辺の状況を表現することはできなくなる。
撮影対象になる遺構の深さが、深いか浅いかによっても最適の撮影高度は変わる。浅い溝状遺構ではローアングルで広角レンズでの選択をすると効果的である。ただし、それだけでは溝の方向やプランは表現できないから、必ずそれよりも高い高度での撮影も忘れてはならない。 撮影高度の選択は撮影目的・意図と、撮影レンズの兼合いで決定する。遺跡や遺構撮影では、いつも上からばかり見るのではなく、横からも、下からも見るような視点が必要なのである。
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