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ピクトロプリント
日時: 2003/07/30 14:50
名前: あほもん

ピクトロから出力したプリント(デジタルプリント)と通常のモノクロプリントを印刷用の版下原稿として比較した時、何が違うのか教えてください。
メンテ

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Re: ピクトロプリント ( No.1 )
日時: 2003/10/20 17:17
名前: 井本< >

この質問は白黒ペーパーによるプリントの代わりに、白黒印刷原稿としてピクトロによるプリントが使えるかということと思います。

ピクトロはデジタルデータからのプリント作成や、リバーサル原稿からの反射プリント作成、カラープリントからのコピープリント作成などに使われています。

白黒プリント画像が銀で形成されているのに対し、ピクトロの画像はカラープリントのように色素で形成されています。おそらく白黒プリントと比較してのことですから、ピクトロを用いた白黒調のプリント(YMC全てを用いての白黒調)と思われます。この場合、白黒印刷物であればどちらのプリントでも、印刷の反射原稿として用いることができます。

印刷原稿として必要な条件は、そのプリントに充分な白と、充分な黒が存在し、その間に必要な調子が再現できているということです。つまりプリント方式に関わりなく、入稿するプリントの質がどうかということです。実際には良い写真印刷図版は印刷原稿の良否に左右されます。プリントの方式よりも、そのプリントの情報量が豊かであるかどうかが問題になります。次に反射原稿からの写真印刷に依頼する印刷会社が適切な技術があるかということです。その二つの条件が満たされれば、印刷は問題なくできます。
反射原稿を印刷原稿として用いる場合は、入稿するプリントサイズは最低でも最終印刷図版と同寸で用意して下さい。プリント画像は拡大して使用に耐えるだけの解像度を持っていません。できれば最終印刷図版で縮小して使用するよう大きめの原稿を入稿してください。これはピクトロに限らず白黒プリントなど、反射原稿を入稿する場合の鉄則です。
印刷に問題がないからといってプリントをすべてピクトロにすることはしないでください。画像の耐久性という点では、ピクトロの画像は一般のネガカラー用のペーパーよりも劣ります。印刷原稿に使用後、それを長期保存するということでしたら白黒ペーパーによるのプリントが最適です。
印刷原稿としての適性だけでなく、文化財写真規範にあるように、「撮影・製作では、高品質の写真画像を得るために、最善の方法を講じ、 文化財写真画像が将来にわたり有効な資料となるように、その保存管理には、最善の方法を講ずる」。このことをお忘れなきようお願いします。
メンテ
Re: ピクトロプリント ( No.3 )
日時: 2003/07/31 09:48
名前: すんげる

版下と同サイズに印刷をしたとして、デジタルデータからのプリントの方は“ややピントがあまく見える”印象を受けるのですが、どうでしょうか?(インクジェットでのプリントは論外)
また、私はデジタルデータからはプリントアウト時にはトーンカーブをいじったり、アンシャープマスクをかけたり、なんらかの操作をする場合がほとんどですから、通常のプリントとは違いますよね。もし版下として使うのであれば製版時にカーブやアンシャープの指示をすればいいことなんでしょうけど。
私も井本さんと同じくデジタルプリントを版下に使用すべきではないと思っています。あくまでもレイアウト用まででしょう。
今後、ピクトロ原稿が増えるんでしょうね?危惧しています。
メンテ
プリント ( No.4 )
日時: 2003/07/31 17:54
名前: toto

細かいところは井本氏にお任せするとして、時々ピクトロプリントを頼まれる者からの感想です。

ピクトロでも一応シャープやコントラストの調子をかえることが出来ますし、覆焼き・焼込みも可能です。
ただ自分の手でプリントする場合とは違い「シャドー」「ハイライト」の調節は0〜3段階と機械が勝手に行うので微妙な調整は出来ません。
それにシャドー覆焼きはデジタル独特の荒さになる感じがします。(黒の中に白の点々が増えていく・・・と言えばわかりやすいでしょうか)
「ハイライト」焼込みの場合はやり過ぎなければ大丈夫でしょうか。

かといってモノクロ焼付をいい加減にすれば、結局印刷後の「綺麗さ」は一緒の気もします・・・。
要は「撮影も暗室もキチンも最善の方法で」ですね!
メンテ
Re: ピクトロプリント ( No.5 )
日時: 2003/07/31 20:56
名前: 井本< >

すんげるさんのデジタルデータからのプリントの方は“ややピントがあまく見える”という指摘がありましたが、これはプリントへの出力形態によっても違ってくると思います。
既にピクトロはカラーペーパーと同じように、画像が色素で形成されていると言いましたが、画像の形成過程がカラーペーパーとは異なります。
ピクトロは拡散転写法と呼ばれ、ポラロイドと同じ原理が採用されています。露光を受ける感光材料と最終画像を形成する材料との二種類の材料が使われます。ピクトロは露光を受けて感光した銀画像が、画像を形成する材料に転写され、同時に発色してカラー画像となります。そのためポラロイドの画像と同様に、直接ピントを結んだ材料に画像が形成されないため、シャープさに乏しくなるものと思われます。
メンテ

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